腕はたかだか二本しか無い。しかし我々にはまだ足が残されている。
あらすじ
私はVimを使っている。VimというエディタはとにかくEscキーを多用する。
ではフットペダルをEscキーとして使うのはどうか。どうせなら自作したい。
少し調べたところ、BOSSのコンパクトエフェクターにはモメンタリスイッチを採用しているものがいくつかあった。
モメンタリの2pinスイッチなら簡単にコンピュータの入力デバイスにできるはずだと踏んで、ジャンクのBOSS TURBO OVERDRIVE OD-2Rを1000円ほどでフリマアプリで購入した。
そして、これを改造してEscキーを割り当てる事にした。
分解
いらなさそうな部品を引っ剥がす。BOSSの基板が出てくる。
スイッチに付いているワイヤだけ残しておく。 補強のためスイッチ周りをエポキシ樹脂で固める。 干渉防止の為クリアファイルをカットしたものを挟む。
配線・はんだ付け
スイッチについているワイヤをブレッドボードに刺せるタイプのワイヤと結合させる。 pro microをピンヘッダにはんだ付けして、ブレッドボードに刺す。 ワイヤとダイオードを適当に配線する。 Arduino IDE for Macで一応動作確認をしておく。
qmkの焼き込み
qmk_firmware/keyboards/handwired/onekey を流用する。
keymapは KC_ESC
にしておく。シンプル。
今回は組み立て上の都合でconfig.hの MATRIX_COL_PINS
をB1に変更した。
#define MATRIX_COL_PINS { B1 }
#define MATRIX_ROW_PINS { D0 }
組み立て
pro microがついたブレッドボードを粘着テープでエフェクターの蓋の裏側に貼り付ける。
びっくりするほどきれいにmicro USBの穴とフィットする。
動作確認
繋げてvimを起動、INSERTモードへ移行、ペダルを踏む。 無事NORMALモードに移行された。
使ってみて
pros
普通に使える。 元の箱の用途が用途だけに、耐久性も安心。
cons
バネが重いので、足が鍛えられてしまう。バネを切るなどの調整が必要そう。
TRRSジャック経由で複数個エフェクターを繋げてEsc以外(Shift, Enterなど)を割り当てても面白そう。